阿弥陀岳北稜
気温が上がったこの日は春の気配がしました。
しかし稜線上は硬い氷が出ている場所もあります。
気をつけましょう!
First Ascent クライマーで山岳ガイド 花谷泰広のウェブサイト
今シーズン最後の穂高岳方面のガイドに出かけました。
涸沢の紅葉はすでに終わったとのことでしたが、上高地からの道中の紅葉は素晴らしく、
さすが日本を代表する紅葉の名所だなあと改めて実感・・・
涸沢のテント数は連休初日が1198張り、2日目が828張り・・・
本来涸沢で収容できるテント数を大幅に上回っている気が。
トイレとか大丈夫だったのかと心配です。
2日目は北穂東稜。
日陰には雪が残っていましたが、ポカポカ陽気の中、
穂高を満喫しながら登ることができました。
そして最終日はジャンダルム越え。
この時期に稜線での行動を楽しませてくれた穂高の山々に感謝です。
今シーズンは本当にたくさん穂高方面を登りました。
お世話になった関係者の方々には感謝感謝!です。
後半は滝谷ドーム中央稜をクライミング。
まずは穂高岳山荘から、すっかり秋めいた稜線を北上します。
目指すドームにはまだ光は当たっていません。
滝谷の雰囲気って独特ですよね〜
縦走路から滝谷第三尾根の踏跡を下降して取り付きへ。
最後は懸垂で下ります。
1ピッチ目のチムニー
まだ日が当たらず、指先がとても冷たいクライミングでした。
ザックが邪魔なピッチですが、とても快適なチムニーです。
2ピッチ目上部のスラブ
1歩核心。勇気を持って足を上げよう!
その後も快適なピッチが続きます。
後半もクラックを使いながらの快適なクライミングです。
こんな感じの壁が続きます。
岩が脆い滝谷にあって、ドーム中央稜の岩は比較的安定しています。
それでも取り付きに至るまでは微妙な下降が続きますし、
ルート上も浮石や落石がないわけではありません。
振り返れば大空間が広がる独特の雰囲気があります。
そのあたりの緊張感は、やっぱり山に来ないと味わえません。
個人的には草付きやブッシュが一切ないのがいいなあ。
おまけ・・・
北穂高小屋のお部屋は第三尾根でした・・・
穂高岳の名クラシックルートを継続して登りました。
まずは奥穂高岳南稜。
あのウェストン夫妻と嘉門次がおよそ100年前に登ったクラシック中のクラシックです。
服部文祥さんの百年前の山を旅するにも紹介されています。
上高地で前泊して朝5時頃上高地出発。
ヘッドライトの光を頼りに、静かな上高地をあとにしました。
岳沢で登攀準備を整えて取り付きへ。
今回はまだ少し雪渓の上を歩かなければならない状態でしたが、
問題なく滝沢左側の浅いルンゼに入ることができました。
下部は少し藪漕ぎの場所がありますが、踏み跡はそれなりにありますのでそれほど不愉快ではありません。
南稜の象徴でもあるトリコニー付近に到達すれば、
藪はなくなり、硬い岩のクライミングを楽しむことができます。
普段は見ることがない角度で前穂高岳などの峰々を楽しめます。
上高地からおよそ8時間。
奥穂高岳の山頂から振り返ると、上高地は遥か下。
100年前もきっとこうやって振り返ったんだろうなあ。。。
稜線の山小屋は、ストーブが心地よい季節になりました。
後半に続く・・・
三連休からプライベートなクライミングを含めてずーっと登っていたので、
更新が遅くなりましたが、まずは連休の報告から。
三連休の前半2日間で前穂北尾根に入りました。
連休でしかもニュースでは「絶好の行楽日和」とのことでしたので、
涸沢は大賑わいでした。
テントもたくさん。もちろん、涸沢小屋も賑わってましたよ!
翌日は寒気が入る予報で、いつもよりも少し出発を遅らせて5時出発。
準備をしているとすでに何パーティーものヘッドランプの光が5・6のコルに向かっているではないか!
混雑は覚悟していたので、慌てず息を上げない程度のスピードで登行。
振り返れば朝日に染まる穂高連峰が見えます。
5・6のコルからロープをセットして出発。
岩の凍結を警戒していましたが、幸いコンディションは最高!
フリクションもよく、気持よく登ることができました。
核心部のⅢ峰
終始コンディションが良く、8時半に前穂山頂到着。
これ以上ないくらいの展望をのんびり楽しんで下山しました。
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この日北尾根で2件の遭難事故があったようです。
事故の詳しい経緯は知りませんが、
僕の前後のパーティーもヘルメット装着していなかったり、
かなり危うい登りなのにロープがなかったり(特にⅣ峰)。。。
見ていて怖い場面がけっこうありました。
ロープを出すかどうするか迷う場面が多いルートほど、いろいろな判断が求められると思います。
パーティの力量であったり、ルートのコンディションによってもずいぶん変わります。
そういう意味で北尾根はとてもいい勉強ができるルートだと思います。
でも間違えた時は取り返しがつかない場所も多く、行動には慎重を要さなければなりません。
北尾根に登る前にもしこのページに行き着いたなら、
ぜひそのあたりを再考していただき、
安全で楽しいクライミングを楽しんでもらいたいと思います。