米子不動 2日目
2日目は印象的で美しいラインを登ることができた。
この写真さえあれば、多くを語る必要はないだろう。
それはまさに岩に食い込んだ氷のライン。
これを登らない手はない。
場所はカチカチ山の右。
1ピッチ目は3級程度のトラバース。
2ピッチ目がこのルートで一番美しい部分だ。
昨日はおいしいピッチを登らせてもらったので、今日はパートナーが登る。
出だしは細い氷。
慎重にかつ大胆に登るパートナーがかっこよかった。
抜け口で気合の声が出る。
かなりデリケートな部分をこなしても、まだ先は続く。
根元まで入りきらないスクリューの連続で、彼はルートを伸ばして行った。
極限まで集中しているのが分かる。
傾斜の強い部分が終わって、彼の姿が見えなくなって初めてこちらも落ち着いた。
ナイスクライミング!
3ピッチ目は長い氷のピッチ。
傾斜はそれほどでもないが、ほぼ50mをフルに使った。
登っている途中に2度不動滝が崩落。
思わず自分の頭上にあるツララを見上げる。
落ちるな、よ。。。
終了点で思わず歓喜の雄たけびを上げてしまう。
氷のラインは一期一会。
同じルートでも、日が違えばその内容も違ってくる。
今回は期せずして2本とも味のあるラインを登ることができた。
スポーツクライミングと比べると派手さはない。
登る様もゆっくりだ。
しかし、ビレイをしていると時々パートナーの顔が見える。
その表情はまさに真剣勝負をしている顔である。
そんな顔をして登っているパートナーのクライミングは、他のどんなクライミングよりもかっこいいと感じた。