風に吹かれて
11月13日に花谷と蒲澤の二名はベースを出発して、パマルカとラングモチェリ間のコルを目指しました。コルを越えてドラムバオ氷河から、ランシャールに登頂するためです。コルまでは、ながーいガレ場で、荷物を背負っての登りは一苦労でした。
コルの手前に岩に囲まれた絶好のテン場が見つかり、初日はそこで泊まることにしました。ここは周囲を見回しても唯一のテン場で、最高のロケーションでした。あまりにも居心地がよく、我々はそこをホテル・パマルカと名づけました。
どうやら我々がここを訪れた最初の人間ではないようで、岩にハーケンが残されていました。
翌14日は午前3時に起きて、日が昇る前にコルを越え、待望のドラムバオ氷河に降り立ちました。ドラムバオ氷河は両側を高い山に囲まれ、風が強いせいか、足下はスケートリンクみたいにカチカチの氷になってました。暗くて奥深くまで果てしなく続く氷河を2人で歩いて、ランシャールをひたすら目指しました。
登りにさしかかり、ラッセルやクレバス越えなどが出てきました。山頂直下は急な氷雪壁になっていて、そこを登り切ると頂上でした。午前10時30分に無事に登頂しました。山頂にはランダックの時と同じく、10月上旬に登頂したシェルパチームが残したタルチョーがありました。
下山するころから予報どおり風が強くなりはじめ、特にコルを越えるときには身動きできないほどの強風になりました。何とかテン場に戻ってくることができたときは本当にホッとしました。
テン場に戻ってから、はじめて握手をして無事と登頂を祝いました。
この日は中島みゆきとB’zを聞きながら、ひたすら水作りをして寝ました。
15日はベースキャンプまでの長い道をトボトボ歩いて帰りました。ガレ場の下りを警戒して朝早く出発したおかげで雪が硬く、仲間が待つベースには思ったよりも早く戻ることができました。
(花谷泰広・蒲澤翔)





























