【ヒマラヤキャンプ2016】北鎌尾根合宿

ヒマラヤキャンプ2016の3月合宿は、3月5日〜9日で槍ヶ岳の北鎌尾根に行ってきました。

今回は、登山そのものを楽しむことがもちろんですが、お互いの登攀技術や生活技術の確認を行いました。
みんなそれぞれ異なったバックグラウンドで育っているので、いろいろな知恵を持ち寄った状態です。
いいものは盗み、間違っていたり危ないことは修正する作業が必要です。
そして夜は、テントであんな話、こんな話で盛り上がり、チームワークを高めていきます(笑)

行動予定としては、湯俣から北鎌尾根を登り、槍ヶ岳から表銀座を縦走して合戦尾根を下山でしたが、天候と予備日の兼ね合いで、北鎌を抜けた後は新穂高温泉にエスケープしました。

3月5日
葛温泉〜高瀬ダム〜名無沢避難小屋T.S
この日は小雨が降る中入山。林道をひたすら歩きました。
唐沢幕岩はかなり黒かったです。
少し早めの到着でしたが、夜間に雨に降られるのを嫌って避難小屋で1泊。

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3月6日
T.S〜湯俣〜千天出合〜P2〜4・5のコルT.S
翌日は早めの出発。
まずは湯俣の朽ちかけた橋を渡ります。

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そしてそのあとは渡渉。
渡渉の方法は各自の工夫に任せました。
経験者はそれなりに念入りな準備をしていたのが印象的でした。
中には作戦がうまく行かず、結局素足で行く強者も(笑)

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ちなみに僕はといえば。。。
二重靴のアウターだけ脱ぎ、インナーの上からビニールを二重で履きます。このビニールのうち、一枚は重量袋という分厚いビニールです。
ネオプレンソックスを履いているので、ネオプレンソックスとビニールに挟まれたインナーは濡れないはずです。
そして最後に大きめのネオプレンソックスを履いて、そのまま歩けるようにしました。

この方法、なかなか良かったです。

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渡渉は合計で10回もなく、水量も少なめで問題なく通過ができました。

無事に渡渉を終えた後はP2の尾根にとりつきます。
途中でFIX通過をまじえながら、順調に高度を上げていきます。

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北鎌尾根上に出て、4・5のコルで幕営。
テントを設営し終わった頃から天候が悪化し、翌朝にかけてまとまった雨になりました。

ちなみに、今回の食事はペミカン主体の鍋やカレーでしたが、角田が「人生をかけて作りました!」と宣言したペミカンは本当に上出来で、毎日満たされていました。おかげで5日間で太ってしまいました・・・。

3日目
T.S〜天狗の腰掛〜北鎌独標T.S
朝の準備が整うものの、雨のためしばらく待機。
雨が止んで天候が落ち着いた9時頃に出発。本来ならば北鎌平まで行く予定でしたが、ちょっと厳しそう。

予想通り雨によって雪がグズグズになって、非常に歩きづらい状況になっていました。

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雪に足をとられないよう、慎重に進みます。

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独標は稜線沿いに頂上まで。
この時は2チームに分かれて、スタカットとコンテをまじえての行動になりました。

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独標での一夜は、本当に贅沢な時間です。
今回もアライテント様にエアライズを提供していただきました。

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4日目
T.S〜槍ヶ岳〜飛騨沢〜穂高平
入山中一番の晴天のこの日に槍に向かいました。
しかし、天気予報によると、下界の最高気温がどこも20℃越え。しかも好天は今日のみで、明日以降はしばらく悪天の予報。もともと予備日は2日間しかなく、粘れない状況でもあり、槍を抜けた後は、新穂高温泉方面にエスケープすることにしました。

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この日は3人1パーティーで、ロープを繋いで同時行動。
途中に必ずランナーを入れたり、地形を使って行動する方法を伝えました。

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また場所によっては地形を使って、クライムダウンのサポートなどもやってみました。

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大槍はまた2パーティーに分かれてスタカットで登攀。
コンテからスタカットへの切り替えのタイミングをどこまで臨機応変にできるかがポイントでしたが、
結局は大声で怒鳴ってしまう結果となり・・・。これからしっかり頑張ってもらいましょう!

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最後は全員で笑顔の槍ヶ岳山頂!
各自の課題探しの北鎌だったかもしれません。

この日はこのあと飛騨沢を穂高平まで下山しました。

5日目
穂高平〜新穂高温泉
最終日は雨の中、新穂高に下りました。
下山後はマネージャーの前川たちに迎えに来てもらって葛温泉まで戻り、雪見温泉を楽しみました。

今回は各自にレポートを提出してもらいます。
今回学んだこと、反省点などを共有して、4月以降の合宿につなげたいと思います。


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